頻尿や尿漏れで悩む女性は多い?いつまで続いて対策は?
女性は妊娠してからと産後になると尿漏れに悩む方が多くなり、なかなか誰かに相談することもできないためストレスになったり、育児などに追われて尿漏れの予防や対策ができないという状態になってしまいがちです。
また、「男性より女性の方がトイレが近い」「我慢できない」というのは皆さんご存知ではないでしょうか。
実は頻尿や尿漏れで悩んでいるのは、成人女性の3人に1人というのが現状です。
日中何度もトイレに行ってしまったり、少し遠出しようと思ってもトイレはどこにあるだろう、我慢できるか心配、くしゃみとともに少し尿漏れしてしまった…などなど、「あー!わかる!」と産後のママさんならこの気持ち、わかっていただける方が多いのではないでしょうか。
そんな産後の尿トラブルに悩むママさんの為に、ここでは産後の尿トラブルの原因や改善方法をご紹介していきます!
妊娠中と産後の頻尿の原因
私はママじゃないから頻尿じゃないわ!って方も、妊娠中のママのお腹を想像してみてください。
お腹が大きくなって、中には赤ちゃんがいます。
膀胱がおされて、トイレが近くなりそうな感じですよね。
出産後は頻尿の心配はないだろうと思っている方。
もちろん個人差はありますが、産後の頻尿は先ほどもお伝えしたように非常に多くの方に見られる現象です。
そんな主な頻尿の原因は“過活動膀胱”です。産後の頻尿には、これともう1つ、“骨盤底筋が緩む”事によって頻尿になりやすいと言われています。
過活動膀胱ってなに?
トイレが近い頻尿に加えて、夜中に何度もトイレに行ってしまう夜間頻尿、我慢が出来ずに漏らしてしまう切迫性尿失禁、急に尿意がくる尿意切迫感などの症状につながる排尿の疾患の事です。
正常のな膀胱は、排尿するときに使う排尿筋がリラックス状態で、膀胱にたくさん尿を溜めることが出来ますが、過活動膀胱は排尿筋が異常に縮んでしまう状態です。
なので膀胱に溜められる尿量が少なくなり、トイレが近い・我慢できず失禁というトラブルを起こしてしまいます。
特に女性は、尿道が男性の5分の1ほどの長さしかないため、尿漏れにつながりやすくなっています。
骨盤底筋ってなに?
骨盤低筋は産後の骨盤ケアでも重要な部分になりますので、すでにご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
そんな骨盤底筋は、ちょうど骨盤の底あたりにある筋肉の事で、膀胱や子宮、尿道などの内臓を支えてくれていて、お腹にぐっと力が入った時に尿道を締め、尿漏れを防いでくれる働きをしています。
産後のママは骨盤底筋の緩みに注意!
妊娠・出産を終えたママさんの骨盤底筋は、とても疲れています。
妊娠中は赤ちゃんの重みで骨盤底筋に負荷がかかり、出産時に赤ちゃんは膣を通って外の世界へ出てきます。
その時に骨盤底筋は損傷してしまうんですね。
出産が難産だったり、赤ちゃんが3500グラム以上の大きな赤ちゃんだと、靭帯をも傷つけてしまい、子宮が膣の中に落ちてくる子宮下垂や、膣から出てくる
子宮脱から、頻尿になってしまうというケースもあります。
また、帝王切開での出産の場合は、出産時の損傷は少なくなります。
ですが帝王切開によって体に余計な水分が溜まってしまう浮腫の症状を起こし、
体内の水分をたくさん出そう!という体の働きから、産後すぐに頻尿になりやすい
といわれる原因になります。
産後の頻尿はいつまで続くの?
産後になっての頻尿や尿漏れなどといった悩みはいつまで続くのでしょうか。
産後の尿漏れの主な原因となっている骨盤底筋の衰えは、出産が終わって2か月くらいで回復してくると言われています。
このタイミングで産後の頻尿が直るという方もおられるのですが、
もともと骨盤底筋が鍛えられていないとか、
筋肉が弱いという方は頻尿に1年以上も悩まされるという方もおられるんですね。
防ぐためにも骨盤底筋を鍛えることが重要になってくるのですが、
育児や家事に追われる産後のママはなかなか鍛える時間の確保が難しく、
自分のことを後回しになりがちというのも頻尿に長期間悩む原因となっていると思います。
対策などはこのあと特集していきますのでご覧ください。
産後の頻尿治っても安心しないで!
女性は頻尿になりやすい、産後は特に。と先ほどからお伝えしてきました。
そんな産後の頻尿は3~4か月から1年ほどで通常は良くなる、と言われています。
子供も大きくなって、保育園や幼稚園に通い始め、ママの頻尿も落ち着き、さあ仕事がんばろう!というママさんも多いですよね。
ですが、油断は禁物。
女性は、頻尿になりやすいといいますが、それには頻尿になりやすい女性ならではの特徴があります。
- 冷え症が多い、体が冷えやすい
- 生理の時の体調不良の時に膣内に細菌が入りやすい
- 食事中などTPOに気を遣いトイレを我慢しやすい
- カフェイン飲料が好き
- 緊張感やストレスを溜めやすい
- デスクワークの仕事が多い
いかかでしょうか。
私は結構あてはまっちゃうよ!って方が多いと思います。
体の冷えやカフェイン飲料での頻尿はよくあることだと思います。
膣内に細菌が入り込むと、膀胱炎になりやすくなります。膀胱炎は頻尿に繋がりやすい病気といわれています。
また、「しばらくトイレに行けない」ということもストレスになって余計に尿意を感じたり、それがトイレの行き癖になってしまい、頻尿になってしまう事もあるそうです。
長時間デスクワークで大変ですが、正しい姿勢を心がけないと、
椅子にもたれかかったりしていると再び骨盤底筋の緩みに繋がっていきますよ!
頻尿の改善法は?
産後の頻尿を改善していくために必要な方法を3パターンに分けてご紹介!
①骨盤底筋を鍛えるために…体操・ストレッチ
- お腹(尿道、膣、肛門を意識)をぎゅーっと3秒ずつ締めたり縮めたりを繰り返す
- 1日5分程度から始め、慣れたら少しずつ延ばしていく
※姿勢は座っていても立っていても足裏全体をしっかり床につけること
- 立ったまま足を肩幅に広げる
- ゆっくり腰を(スクワットのように)落とす
- 上半身を横にひねる
※これを4~5回繰り返す
ただし、こういったエクササイズ系の頻尿対策は、産褥期が過ぎてお医者さんから簡単な運動の許可が出てからにしてくださいね^^
②排尿筋をリラックスさせるために…サプリメント
排尿筋に効果があるとされている“イソサミジン”や“ペポカボチャ種子エキス”、“ノコギリヤシ果実エキス”など、聞きなれないものですが存在します。
ただ、これらは普段多くの人達が口にする食材には含まれていないんです。
例えば、イソサミジンでいうと、主に九州南部から沖縄の海岸沿いに自生するセリ科の植物「ボタンボウフウ」に含まれる成分なんです。
九州の方の中にはもしかしたら馴染み深い方もいらっしゃるかも知れませが、多くの方にとってはあまりなじみのある食材ではないかと思います。
このように、これらの成分はなかなか普段の食生活では摂りいれるのが難しいため、上記の有効成分の摂取にはサプリメントをお勧めします。
なので、有効成分を摂取したいと言う方はぜひサプリメントコーナーに足を運んでみてくださいね!
③尿を溜められるようになるために…膀胱の訓練
かなりシンプルですが簡単に言うと、我慢することです。
過度の我慢は体にも悪影響になりますが、尿意を感じたらあと5分、次はあと10分…と少しずつ我慢していくことで、膀胱が鍛えられ、溜められる量が増えていきます。
ただ、あまりいらっしゃらないかと思いますが、より効果を高めるために尿意を極端に何時間も我慢してしまうと言うのはやめてくださいね!
膀胱炎になってしまったり、もっというと膀胱炎よりも深刻な排尿困難になってしまうこともあります。
なので、5分、10分程度のトレーニングにとどめておいてください!
骨盤ショーツや骨盤ガードルを使う
筋トレなどのエクササイズや訓練が長続きしないという方、安心してください。
そういった方には骨盤ガードルや骨盤ショーツというものがあります。
ガードルやショーツという呼び方は各メーカーで様々なのですが、
骨盤底筋をサポートしてくれたり、出産によって大きくなってしまったお尻を引き締めてくれたりと
とても多機能でおすすめのアイテムです。
まとめ
産後のママの体は今までと違って悩みがどんどん増えていきます、しかしあまり抱え込みすぎるのもよくありません。
誰かに相談したり、あまりにも重度かな、と思ったら病院を受診することによって、早い段階でママの心の不安も取り除くことが出来たりすると思います。
なお、産後の尿トラブルについては先ほどお伝えしたように様々な対策がありますので、無理の無い程度にまずはセルフケアからがんばってみましょう!