乳腺炎の詰まり(しこり)の取り方と予防方法
乳腺炎のしこりの取り方と、今後おっぱいが詰まってしまわないように、乳腺炎を予防するための様々な方法などを特集していきたいと思います。
おっぱいが詰まって乳腺炎になってしまうと、しこりができた部分がやたらと痛いですよね…。
このような状態になった時、多くの方が産婦人科へ行きマッサージをしてもらったり、乳腺炎改善のために赤ちゃんに吸ってもらうためのアドバイスを受けたりするかと思います。
確かに乳腺炎を解消するためには赤ちゃんに吸ってもらうのが1番だと言われています。
ですが自宅でできる対処法はそれ以外にもありますので、これから乳腺炎のつまりの効果的な取り方を一緒に見ていきましょう♪
おっぱいに詰まったしこりの取り方
一般的に乳腺炎を解消するためには赤ちゃんの力を借りるのが1番効果的だと言われています。
なお、赤ちゃんが空腹の時はたくさんおっぱいを吸ってくれるため、そのタイミングでしこりがある方の乳房から授乳するようにして、角度や体制などをちょっとずつ変えながらまんべんなく吸ってもらうのが効果的です。
また、乳腺炎を解消するにはお風呂に入って体を温めた状態で乳房のマッサージを行うと効果的だと言われています。
あとその流れで入浴後に授乳をするとより効果的だと言われています。(乳腺に雑菌が入るとその部分が化膿してしまう恐れがあるため、授乳前後の清潔維持は絶対に忘れないでくださいね!)
ただここで1つ疑問が生まれます。
入浴の際に行うおっぱいのマッサージは大的にどんな風にやるの?と疑問に思った方もいらっしゃるかと思います。
それについては次の段落で詳しくご紹介していきます♪
乳腺炎に効果的なおっぱいマッサージのやり方
これからご紹介するマッサージでは、乳腺の中で詰まってしまっている古い母乳を外に押し出して乳腺のつまりを取り除いていきます。
なお、マッサージの際に母乳が出てくることを考慮してお風呂場もしくは洗面所がお勧めです。
おっぱいマッサージの手順
- 片方の手で、おっぱいを手のひらいっぱいに優しく掴む
- 掴んだおっぱいを根元ごと動かすイメージで上下左右に大きく動かす
- 乳首をいろんな角度から引っ張ったり、ねじったりする
- 乳輪のあたりから乳首に向かって母乳を絞り出すようにおっぱいを絞る
これについてはここで一旦完結です。
次は実際に詰まっている母乳を取り除きます。
- 先ほどマッサージした方のおっぱいとは反対側にある手で、おっぱいを脇から引き寄せるように寄せていく
- そのままその手の親指と人差し指と中指で乳輪の若干外側の部分をつかむ
- つかんだ指をそのまま乳首のほうに滑らせるように持っていき母乳を絞り出す
- ある程度絞り出した後、次は乳頭の先を開く
- 乳頭の先を開くと詰まっている白い塊が見えるかと思いますので、それを発見したら顔や体の吹き出物を絞り出すようなイメージで、爪を使って絞り出します。
乳腺炎対策のマッサージのまとめ
このようなマッサージは1回ではなく2回から3回程度繰り返すとより効果的です。
また、毎日繰り返すことによってたくさんの乳腺が開くと言われています。
そうなると様々な穴から母乳が出て来やすくなるため今後授乳しやすくなることが期待できます。
なお、入浴中やお風呂上がりなどの身体の様々な部分が柔らかくなっている状態のときに行うとより効果的だと言われています。
あと、このマッサージは強くやりすぎないことが大切です。
過剰な強さでマッサージを行ってしまうと、乳腺炎やしこりが逆に悪化してしまう場合もあるようです。
今後のおっぱいのつまりを予防する方法
今現在おっぱいのつまりを取り除いてあげることももちろん大切ですが、授乳期はこれからも続いていきますので、これからのおっぱいのつまりを予防していく必要も出てきます。
その際は、赤ちゃんへの授乳を継続し母乳を出し続けることや両方のおっぱいをバランスよく授乳の際に使うこと、授乳の際の赤ちゃんの抱き方や姿勢などちょっとしたコツを上げるとたくさんあります。
ですが、そういったこと以外にも普段の私生活の中で乳腺炎を予防するためのポイントがいくつかあります。
それらについてこれから詳しくご紹介していきたいと思います。
食事
そもそも母乳は血液から作られますので、食事との関係性が高い事は間違いありません。
ただ今現在では食事と乳腺炎の関係性については十分には解明されていないようです。
しかし、塩分や脂肪の取りすぎなどの、いわゆるヘビーな食生活が乳腺炎につながりやすいと考えられています。
そのため、普段の食生活では甘い食べ物、脂っこいものなどはできるだけ控えて野菜や果物、お魚中心の健康的な食事を意識すると良いでしょう。
また、こういった食生活の見直しは乳腺炎を予防するだけでなく赤ちゃんにバランスの良い栄養を届けると言う意味でも必要な内容ですので、もし改善の余地があるならば今日からでも取り入れて行きたいところです。
ストレス
妊娠中や産後のトラブルになると必ずと言っていいほど出てくるのがストレスです。
育児ストレスはママさんだけの問題ではなく、周囲の助けも必要になります。
産後は何かとストレスを感じる場面が多いかと思いますが、こういったストレスを一方的に溜め続けてしまうと自律神経の乱れが起こりそれが母乳の出の悪さに影響してしまうと言われています。
冷えや疲れ
体の冷えと疲れは一見乳腺炎と関係ないように見えますが、乳腺炎の原因として体の冷えや疲労も挙げられるそうです。
ですので、特に冬場は体を冷やさないように温かい靴下を履き、首にはストールやマフラーを巻くなどして防寒対策を行いましょう。
また、入浴の際はシャワーだけでなく湯船につかることで体の冷えと同時に疲れを解消する効果が期待できますので、可能な方はできるだけ湯船につかることをお勧めします。
目の使い過ぎ
目の使い過ぎは首のコリや肩のコリなどを引き起こし血行不良のきっかけともなります。
特に産褥期の体をあまり動かすことができない期間は、スマートフォンを長時間駆使する方が多く目を使いすぎてしまう傾向にあると言われています。
このような液晶画面の見すぎは血行不良から乳腺炎につながってしまうだけでなく、長時間ブルーライトを浴びている影響から睡眠の質が低下し体の疲れを十分に取り除けなくなってしまうと言うサイクルを作るきっかけともなります。
使いすぎないように時間を決めてときにはスマホ断食なども取り入れたいところです。
運動
産褥期を過ぎてある程度体を動かすことができるようになってからは、体調が悪い日以外は適度な有酸素運動を取り入れるのも効果的です。
なぜならば乳腺炎の予防にはサラサラな血液を作ることも重要だと言われており、さらさらの血液を作るためにも有酸素運動が非常に効果的だからです。
また、適度な有酸素運動を習慣化し血液が全身をうまく巡るようになると、各臓器の働きが活発になり美容と健康、産後ダイエットにもポジティブな効果が期待できます♪
乳腺炎の種類
乳腺炎には2つの種類があると言われています。
急性うっ滞乳腺炎
これはもともと乳管が狭いママさんの初産の方や、断乳、卒乳などで母乳の供給過剰が発生したときに起こりやすい疾患のことです。
化膿性乳腺炎
乳腺が細菌感染してしまうことで発生する乳腺炎です。
これは乳頭にできてしまった傷から赤ちゃんの口膣内細菌が感染して発生する場合と、先ほどの急性うっ滞乳腺炎が悪化して発生する場合があります。
乳腺炎と乳がんの違い
質問サイトなどでも、おっぱいに発生したしこりが乳腺炎なのか乳がんなのか分からずに頭を抱えているママさんがたくさんいらっしゃいます。
しかしこれらには若干の違いがあります。
乳腺炎のしこりのパターン
指で押したりつまんだりすることで動き、弾力性があるのが特徴です。
また、発生する場所によっては難かったりやわらかかったりするといった特徴もあるようです。
乳がんのしこりのパターン
乳がんの場合は凝りを押しても動かず、石のように硬くてゴツゴツしていると言う特徴があります。
それに加えて乳腺炎のように痛みや発熱を伴わないと言う特徴もあります。
乳腺炎と乳がんのしこりのパターンまとめ
おっぱいの中にあるしこりは目に見えないためこれがどっちのしこりなのかと不安になってしまう気持ちはよくわかります。
ただ、それぞれの凝りには特徴があるため、まずは触った感触やその時の体の症状などから見極めていきましょう!
なお、特に初めての方にとっては判断しにくいケースもあるかと思いますので、ちょっとでも気になった場合は早めに母乳外来が産婦人科に相談するのも良いかと思います。
乳腺炎からくる痛みや発熱の対処法
おっぱいにできたしこりが乳腺炎によるものである場合、痛みと発熱を伴うことがあります。
その際はタオルで包んだ保冷剤または濡れタオルでも構いません。
とにかく、ほどよく冷えたものを使って患部を冷やしていきます。
冷やしていくことで症状をいくらか軽減させる応急処置が可能です。
また、発熱を伴う場合はおっぱいマッサージや入浴などは避けてすぐに病院へ向かいましょう!
産後の乳腺炎まとめ
何事もなくても大変な育児の最中に乳腺炎というさらなるトラブルが発生してしまうと、ママの負担も余計に大きくなってしまいます。
もし母乳が詰まってしまった際は、先ほど紹介したような方法やポイントを取り入れてみてください。
また、乳腺炎の予防策として様々な生活習慣の改善のヒントがありましたが、そういった生活習慣の改善は乳腺炎の予防だけでなく産後の心と体の健康を維持するためにも大切なことです。
なので、これをきっかけにできる事から改善していくのも良いかと思います。