産後の子育て中に多いうつの対処法
『産後うつ』という言葉を聞いたことがありますか?
うつと聞けば、自分はそうではないんだと考える方が多いとは思いますが、
現在うつというのは現代病とまで言われていて、その症状の重さは様々でも、
中には自分では気が付いていないけれど、うつ病の予備軍といわれる方も含めて、多くの方がうつの状況に置かれているといわれています。
産後のママさんに注目すると、なぜかイライラしたり、だんなさまと喧嘩が多くなったり、自分でも最近情緒不安定なのかしらと感じる方おられませんか?
うつ病になってしまうのは、産後のママだけではなく、育児をサポートしてくれる旦那さまもうつの症状になりやすいと言われています。
また、産後はマタニティーブルーというものと産後うつが同じものだと考える方もおられるのですが、
その両者にも違いがあります。
このページでは、産後のうつがどういったものなのか、対策や予防、改善、そしてマタニティーブルーとの違いについても詳しく特集して行きます。
わたしのイライラは産後のうつなの?
先ほども軽く触れましたが、産後うつというのは自分でも気づかないうちに症状が進行している可能性もあります。
また、だんなさまとの些細なことでの口ゲンカが後を絶たなかったりする方もいると思います。
そんな、状況にあるとわたしが異常なのかな・・・
他のママはどうしているんだろう・・・
子供は大好きだけどもう育てられないよ・・・
わたしはどうすれば良いの!
こんな風に自分を責めたり、赤ちゃんに手をあげちゃいそうで怖いと思いますよね。
ですが、安心してください。
それらは基本的には女性ホルモンが関係していてあなた自身が悪いんじゃあないですよ♪
理屈の話になっちゃいますけど、産後になりやすいといわれるうつは、出産を経験した3~5割もの女性が経験するようで、
これは女性ホルモンであるエストロゲンが急激に減少することでセロトニンなど脳内神経物質の働きも悪くなるからといわれているんです。
産後から体が回復する過程で治るものなので、一過性のものとして考える医師もいるようですが、
ストレスや生活習慣、あるいは本人のまじめな生活などから、産後うつも数か月、数年と長引く場合があり、
なかには自殺にまで発展することがあるのでやっかいな問題といえます。
うつ自体がなかなか理解できずに、周囲からも理解されにくかったりもするので、
まずは自分自身でそういった状態であることを受け入れることから始めましょう♪
産後のママさんは育児や出産による体力低下からくるストレスなど、
今までに経験もしてこなかったことが一度におこりやすいので、
なかなかうつだと自分に受け入れようとしても難しいかもしれませんが、
なんとかしようとして余計に悪化させる場合もあるので、まずはそこから始めましょう♪
産後うつは、心の余裕の無さから生まれる症状なので、なり方や症状の重さにも個人差がありますが、
わたしなりにまとめた対策を3つほどにまとめたものをご紹介して行きますので、良かったら参考にしてみてください。
産後うつの対策①完璧主義を捨てる
生後すぐの赤ちゃんはすべてが初めて出会うものばかりでちょっとしたことでもびっくりして泣いてしまったりします。
お腹が空いても泣きますし、おむつが濡れて気持ち悪くても泣きます。
泣くしかわたし達に自分の異変をわたし達に伝える手段がないから当たり前の話なんですけど、
産後すぐで、ホルモンバランスの変化も、身体の疲れや傷もいえてない状態で
赤ちゃんの泣き声を毎日聞いてると、絶対にわたしが『この子をすべてのものから守って行かなきゃ!』って思いこんでしまうことも。
- おむつ替え
- 着替え
- ほにゅう瓶の消毒
- 沐浴
- 赤ちゃんの身体の汗拭き
- 身のまわりのすべてのお世話
全部わたしが自分で頑張ってやってあげなきゃいけない・・・ブツブツ(独り言)←こんな状態では気持ちに余裕がなくなるのは当たり前だと思います。
だから、上の子を育てた時の体験で、一番問題になる『自分の子育てへの向き合い方』を振り返ってみて、
下の子を育てる時に決めたのは、泣く元気があるうちは大丈夫!だから少しは放っておいてもOKというくらい適当な考え方です♪
実際に、世間一般の認識でも『一部の人や場面をのぞいては赤ちゃんは泣くのが仕事』という認識だと思います。
あんまりにもママが自分自身を追いつめて行くのは、赤ちゃんにとっても良くないと思うので、これは成功の考え方だったと思います。
産後うつの対策②相談相手を持とう!
産後のうつは自分ひとりですべてを抱え込んで頑張らなきゃ!という思い込みが何よりも原因として大きいと思います。
先ほどもも完璧主義を捨てるというお話をしましたけど、それだけじゃ不安な事や分からないことについては何も解決になっていません。
なので、とにかく経験者に相談相手になってもらう。これはとても大切です。
これは、旦那の会社の同僚の奥さんから聞いた話ですけど、
団地住まいで実家(旦那の実家も)遠くて力になってくれそうな人もいなさそうというケースです。
その方は、思い切って子供を産婦人科の健診で病院に連れて一緒に行ったら
『助産師さんが孤独感や焦りで憔悴(しょうすい)し切っていた彼女に声をかけてくれて救ってくれた』
ということがあったんだそうです。
それで、泣き崩れながら『もう育てられない・・・!』泣いたら、なにも言わずに同意しながら話を聞いてくれて
その後にその地域の生後1年経たないと紹介してくれないルールになっている(地域によって違いがある)子育てヘルパーを
紹介してくれるように掛け合ってくれたんだそうです。
このような感じで、もし身内や友達にアテになる人がいない場合は、
思い切って他人に頼ってみるというのも良い方法な場合もあるんですね。
産後のうつ対策③できる限り旦那さまにお願いする
これが、生後すぐの赤ちゃんを持っているママにはなかなかできないことのようです。
ですが、単純な話なんですけど、ゴミ捨てからお風呂掃除、トイレ掃除、家の中の掃除、
調味料のボトルやミネラルウォーターの買い出しなど『重たいものは全部旦那にお願い!』ってやってました。
というのも、どうしてもわたし達女性の母性本能で赤ちゃんはわたしが守らなきゃ!ってなってしまうので、
直接赤ちゃんに触ることについては、できる限り全力でやるようにすると満足できるんです。
だから、それ以外の部分で旦那さまに大活躍してもらう・・・・というような自宅の中での
担当の範囲のかなりの部分を旦那さまにお願いするんです。
もちろん、旦那さまが失敗することもあると思いますけど、その点についてはできる限り怒らずに
厳しい指摘をせずに指導して育ててあげてる感じで『基本方針は褒めて育てる』という方向で行ってました。
わたしの場合は、それでうまく回ってましたけど、なかなか難しい場合もあると思います。
例えば、旦那さまが家事に消極的で、全然参加してくれないという方もいると思います。
そんな場合は、子供を抱えてしばらく里帰りするとか産褥ヘルパーや
地域の子育て支援の仕組みを調べて使うために準備をしておいて、
いつでも『つらいと思った時には連絡できるようにしておく』というのも大切かと思います。
とにかく、産後うつは最悪なケースで産後離婚ということもあり得る問題なので、自分ひとりで何とかしようと思わないことが大切です。
マタニティブルーと産後うつの違い
マタニティブルーというのは、出産によって待望の子供が生まれているのに、
理由もわからず涙が出てきたり、気分が落ち込んだりする問題で、
産後うつとその違いが分かりにくかったり、中には同じものだと思っている方もおられる状況をいいます。
産後うつと違い病気ではなく、多くの場合10日間から2週間くらいで回復するのも特徴のひとつです。
原因は、出産による体力の低下や、育児によるストレスや睡眠不足、周囲からのプレッシャーが引き起こしていると言われているのですが、
個人差があるので、慎重にママの負担を減らしてあげる配慮が必要になっていきます。
一方で、産後うつは、2週間以上気分の落ち込みが続く状況をいいます。
産後2週間以降起こりやすく、2週間以上回復しないので、治療が必要になる心の病気と言えるでしょう。
放置すると自分自身でも感情のコントロールができなくなったり、どうしようもない精神状態になったりもします。
うつ病はマタニティーブルーよりも深刻なので、完全にはその原因は解明されていませんが、産後というホルモンバランスが乱れている状況や
育児のストレス、睡眠不足など、産後という時期は様々な状況が一気に押し寄せてくるとても大変なタイミングと言えます。
マタニティーブルーだと思っていたけれど、実は産後うつだという場合もあるので、周囲の助けはとても重要になっていきます。
なんでも話せる友人や、同じような環境にいる先輩ママさんなどと交流を持つなど、様々なアプローチをしていきましょう。
産後うつの原因ははっきりとわからないことが多いものの、出産を境に起こる急激な女性ホルモンの変化が、
心に影響を及ぼす要因のひとつになっているといわれています。
マタニティブルーも原因は同じですが、文字どおりブルーな気持ちになる程度で、ごく一時的。
たいていは産後すぐから始まり、数日間から2週間程度でいつのまにか終わっています。
一方、産後うつは多くの場合、お産の2~3週間後から始まって、
最低でも1カ月間、長いと1~2年と年間単位で起こり、
日常生活の中でいままでできていたことができなくなるなどのうつの症状や、
食欲がわかないなど身体症状が出てくるのが特徴です。
また、一過性のマタニティブルーと違い、産後うつは心の病気のひとつなので、症状によって軽度、中等度、重症度の大きく3つに分けられます。
また、産後の鬱には旦那様の協力がとても重要になるのですが、最近では男性の産後の鬱というのも問題になっているようです。
次のページでは、そんな男性の鬱についての特集をしています。どうぞご覧ください。