産後に生理が来ないのは病気?正しい知識と対処法のまとめ
産後になかなか生理が来ない・・・妊娠中に生理がなくなるのは当たり前だけど
出産して何か月も経ってるし、そろそろ来てもおかしくないと思うんだけど・・・
もしかしたら私ってなにか病気なのかな!
でも病院に行ってる時間なんてないし、それに妊娠中に健診でさんざん嫌味を言われた『あの産婦人科に行くのはもう嫌だなぁ・・・』
こんな悩みを持っていらっしゃるママは本当にたくさんおられます。
ある調査によると、Googleでの年間の検索件数では『産後 生理 来ない』というワードだけでも100万件を超えるんだそうです。
そこでこのページでは、産後に生理再開が来ない場合に考えられる病気の可能性も含めて、
ちゃんと不安を減らして正しい対処ができるように詳しく見て行きたいと思います。
また、正しい知識や対処で不安を減らすことがストレスの軽減にも役立ちます。
そして、
目次
産後に生理が来ないのは病気?
産後に生理が来ないというのは、本当に不安でストレスになってしまいますよね。
ですが、産後に生理が来ないからと言って必ずしも病気とは限らないんですよ。
もちろん症状によっては『できる限り早めに病院で診断を受けるべき病気』の可能性も否定はできません。
ですが一番大切なのは、正しい知識と正しい対処法の組み合わせです。
先ほどの目次をご覧になった方で不安になってしまった方は、この先も読み進めて下さい不安を解消できます!
産後に生理が来ない場合に考えられる病気
産後に生理が来ないことで考えられる可能性がある病気は次の3つになります。
- 多のう胞性卵巣症候群
- 早発卵巣不全
- 甲状腺障害
これらの病気は、命を奪ってしまうような恐ろしいものではなく、正しい対処と治療で回復して行くものです。
ですが、産後の育児中でホルモンバランスの変化からの回復が思わしくない場合に起こり得ます。
ですが、そのホルモンバランスの乱れが長く続いてしまうということは、長期的に見て子宮頸がんや乳がんなどの可能性も出てきます。
そうならないためにも、初期のうちに症状がどういったもので、どのような治療があるのかということを知っておくことが大切です。
多のう胞性卵巣症候群の症状と対処
多のう胞性卵巣症候群とは、卵巣の中の卵胞がたくさん作られてしまい排卵が難しくなってしまう病気です。
通常は、卵巣は生理周期1回に付き卵胞は1個(排卵誘発剤などを使った場合で2~3個)が普通です。
しかしながら、妊娠後期のエストロゲンの分泌量の多さが産後も続いてしまい、卵胞がたくさん作られてしまう場合があります。
産後の子宮の戻りにも個人差があり、多のう胞性卵巣症候群になる方もいます。発症確率は決して低くない数字で約4~6%なのだそうです。
多のう胞性卵巣症候群を発症すると、プロゲステロンと同時に
アンドロゲンという男性ホルモン(女性の体内でもわずかに分泌されています)の分泌量が増えてしまうという異常のせいで排卵が難しくなります。
そのため、男性化症状が出てしまうのが特徴です。
- ニキビ
- 体毛が増え毛深くなる
- 肥満
- 生理周期が長くなる(35日以上)
このような症状が起こります。
つまりこういった『男性化症状が出ている場合は、多のう胞性卵巣症候群を疑ってみるべきということです。
まずは、先ほどの該当する症状に心当たりがある場合は放置せずにできる限り早く、産婦人科の診断を受け、治療を開始しましょう。
この病気は、一時的に短期間でホルモンバランスが大きく変化したり、それに合わせて強いストレスを感じたりすると発症する可能性のある病気で、
治療は、すぐに妊娠を希望するのかしないのかによって治療の方法が変わってきます。
妊娠の希望がある場合は、排卵誘発剤の注射や服薬で排卵を促します。それでも排卵が起こらない場合は腹腔鏡という術式で手術を行います。
また、妊娠を希望しない場合は、ホルモン療法を行います。
ステロイドや排卵誘発剤、漢方薬、ピルの処方などの方法で正常な卵巣その活動を取り戻すため治療が行われることになります。
早発卵巣不全の該当症状と対処・治療
これは産後の女性についてはあまり考えにくい病気なのですが、別名を卵巣機能低下症と呼ぶこともあります。
やはり、卵巣機能の低下によって生理が来なくなってしまうのですが、放置すると若年性更年期障害、早期閉経につながってしまいます。
- 生理が来ない
- PMSのようなイライラ
- 体の火照り(ほてり)
- 急激な冷え
などの症状が主な特徴となります。産後にこれらの症状が起こっている場合には、注意すべき病気です。
この早発卵巣不全の治療は、先程の多嚢胞性卵巣症候群と同じように、妊娠を希望するかしないかによって変わってきます。
妊娠を希望する場合は、薬物治療、ホルモン療法によって正常な月経が取り戻されることを目標とした治療が行われます。
また妊娠を希望しない場合は、体の不調が起こる閉経の症状に対する対処療法ということになります。
骨粗しょう症を併発する場合があり、その予防のための薬が出されたり生活指導を受けることもあるそうです。
甲状腺障害の該当症状と対処・治療
甲状腺障害と一般的には言われていますが厳密に言うと甲状腺機能低下症というのが正式な名前なんだそうです。
- 体重の増加
- 便秘
- 眠気、だるさ
- 浮腫、顔の腫れ
- 抜け毛、声のかすれ
- 話し方が極端にゆっくりになる
このような症状の特徴があります。
また体の動きが遅くなるという特徴もあるのですが軽度のものでは本人が症状に気づきにくく、
検査を受けることで初めてわかる場合が多いとのことです。
また、身体機能として基礎代謝が低下するために体重増加が短期間で起こりやすいというのも特徴ですね。
甲状腺障害は、一過性のものでない場合は甲状腺ホルモンの補充を行うための内服薬の投与を受けることになります。
甲状腺ホルモンの分泌が正常に行われなくなることにより自律神経を乱す事になって、そこから生理不順、無排卵月経、無月経、といったことが起こります。
なおかつ生理が来た場合に出血が異常に多かったり、長く出血が続いてしまったりする場合があります。
そのため甲状腺ホルモンの補充治療を受けることが多いんですね。
ただし年齢や妊娠を希望しない場合、特に大きな体の不調を感じていない場合などは経過観察となることもあります。
産後のストレスと生理の影響
産後のストレスというのは、自律神経の働きをかき乱してしまい生理再開や再開後の生理周期にも影響を与えてしまいます。
私自身も経験がありますが、旦那が全然育児に積極的になってくれなかったり、家事は言われた事しかやらない。なんということもあるのではないでしょうか。
また、初産の方は初めての子育て自体があまりにもなれないことがわからないことだらけでそれに対しても全てがストレスになってしまうケースがとても多いんですね。
また、うまくいっていると思っていても、実は赤ちゃんの夜泣きが突然ひどくなったり、突然お熱を出してしまうといったようなこともあり得ます。
このようなことが全てストレスにつながってしまうんです。本当に辛いものですよね。
産後の育児中のストレスは、自律神経の働きに大きな影響を与えてしまいます。
基本的に体内のホルモン物質の分泌においては、自律神経のコントロール下に置かれているものです。
自律神経のバランスが規則正しく正確に動いていないと生理周期も短くなったり長くなったり無月経生理が再開しないといったようなことも起こってくるんですね。
このような症状をなんとかしないと、産後のママさんが笑顔で子育てに専念するということもできません。なので産後のストレス発散はとても大切なことなんです。
ですがなかなか時間を作ることができないため、ストレスを溜め込んでしまうママが多いんですね。
この解消に、おすすめの自律神経の働きを整えてくれる豊富な栄養バランスをカバーできるドリンクがあるんです。
21種類の必須・非必須アミノ酸が摂取できて、亜鉛や鉄分、ビタミン群も摂れる『LLE82』というドリンクです。
病気じゃないなら産後の生理再開はいつ?
産後の生理の再開には個人差があり、また母乳育児をしているママと、ミルクで育児をしているママとでは、再開時期の目安が違います。
一般的に母乳育児の場合は、産後6~10ヶ月で再開し、ミルクで育児をしているママは、産後2~4ヶ月で生理が再開すると言われています。
また産後2ヶ月くらいで生理再開となった場合は、悪露との区別がつかないこともあります。
悪露の変化にも個人差があるため、早期に出血がなくなる人もいれば、産後の1ヶ月健診でまだ出血している人もいます。
そのため、早い段階で生理が再開した場合、悪露との区別がつきにくくなってしまいますよね。
少しずつ減ってきていた悪露が増えたように感じ、それから1週間程度で出血が落ち着いたというような場合は生理が再開したのかもっしれませんね。
さらにその後も、定期的に来るようであれば、生理だと考えて良いと思います。
では、なぜ生理再開に個人差があるんでしょうか・・・
生理再開の時期はなんで違うの?
妊娠すると胎盤が作られ、子宮は赤ちゃんが成長するための大切な場所になりますよね。
妊娠前には毎月のようにきていた生理が妊娠によって止まります。
これはホルモンバランスが深く関係しているんですね。
産後に生理周期は変わるの?
もともと生理不順だったママは、それほど気にならないと思いますが、
生理周期も一定で、ずれることなかったママは、産後の生理不順が不安になってしまうかもしれませんね。
しかし出産を経験していない女性でも、生理は様々な要因で遅れたり早まってきたりしますよね。
産後は育児疲れや睡眠不足、ストレスなどで生理の周期は乱れてしまうものです。
出産によって女性の体は大きなダメージを受けています。
体が元に戻るのに時間がかかるのも当然だということを理解しておきましょう。
そして産後もしばらくの間は生理が止まるように、女性の体はできているんです。
これは産後に分泌されるプロラクチンという女性ホルモンが関係しています。
プロラクチンは母乳を分泌する作用がありますし、排卵を止めて子宮収縮を促す作用もあります。
なぜ子宮収縮が必要なのかというと、産後は剥がれた胎盤のところの出血を止めるために子宮収縮が必要なんです。
赤ちゃんが母乳を飲むほど、プロラクチンが分泌されて子宮の回復も促進されます。
しかしプロラクチンが分泌されることによって、排卵も抑制されるので生理も止まったままなんです。
なので母乳育児をしているママと、ミルクで育児をしているママとでは生理の再開時期が違うわけですね。
また産後に強いストレスを感じていると、生理がこないなんてこともあります。
産後は生活リズムの乱れから、睡眠不足や体の疲労やストレスをため込んでしまいますよね。
この状態ではホルモンバランスも乱れやすく、生理の再開が遅れてしまうこともあるんです。
中には、一度は生理があったものの、その後また止まってしまうなんてこともあるので、
少しでもリラックスできる時間を作り、前向きな気持ちで過ごせるようになると良いと思います。
生理ってなに?どんな仕組み?
子宮の内側には、子宮内膜があります。
個々の生理周期によって、受精卵を受け入れるために子宮内膜は厚くなるようにできています。
これは赤ちゃんを受け入れるためのお布団であり、妊娠の準備ということですね。
受精卵が子宮内膜に着床すると妊娠しますが、それ以外は妊娠の準備をしていた子宮内膜が不要となり、外に排出されます。
これが生理の排卵ですね。
産後の生理による経血量や生理痛は?
産後の生理における経血量は、生理周期と同様に安定しない場合があります。
せっかく生理がきても、妊娠前の生理の経血量と違うと不安になってしまうものですよね。
経血量が少ない原因は、なにかあるんでしょうか・・・。
出産後は赤ちゃんのお世話で睡眠不足になったり、母乳で栄養分を持っていかれていたりと、ママの体は休まる時がないですよね。
こうした身体的な疲労やホルモンバランスの乱れが、産後の経血量の減少につながることもあるようです。
また、産後の生理は無排卵月経の場合もあります。
無排卵月経は生理そのものはありものの、排卵が伴っていない生理のことですね。
無排卵月経の場合は経血量が少なくなることもあるそうです。
産後の生理痛も個人差があって、中には軽くなったなんて人もいます。
軽くなる原因として、子宮口が広がったことが考えられるようです。
しかし生理痛が軽くなる分には良いけど、ひどくなるのは辛いですよね。
生理痛がひどくなる原因は様々。
その理由は大きく分けて次のような3つがあります。
- 睡眠不足や育児疲れやストレスなどでホルモンバランスが乱れている
- 妊娠中に開いた骨盤が戻らず血行不良を起こしている
- 無理な姿勢での家事や育児による体のゆがみなど
これにより生理痛がひどくなり、腹痛や腰痛や吐き気、下痢や便秘を起こしたりとしてしまうようです。
生理痛がひどくなったと感じるママは、ストレスをためないようにリラックスできる時間を作り、心身ともにリフレッシュできるように過ごし、また半身浴をして体を温めたり、夏でも温かい物を飲むなど、冷えない体作りをしていきましょう。
生理再開は妊娠の準備!
産後の生理再開は、いつ妊娠してもいいよ~!と体が言っています。
まだ生理が再開していないからと、避妊をしないで性交渉をすると、生理を待たずに妊娠しちゃった!!なんてこともよくある話です。
すぐに次の赤ちゃんが欲しい!という場合は良いですが、まだ妊娠は・・・と思っているママはパパと話し合って、避妊をするように心がけてくださいね。
産後の生理についてのまとめ
産後の生理再開は個人差がとても大きいです。
基本的には母乳育児をしているかによって、再開時期が違いますが、
体質や子宮の回復時期によっても再開時期が変わってくるでしょう。
また妊娠前と同じような周期でくるとも限らず、また生理痛においても軽くなる人、ひどくなる人・・・様々です。
ホルモンバランスを整えるためにも、自分の時間を作りリフレッシュできると良いですね。
また望まない妊娠をしないためにも、パートナーと避妊の話し合いはしておくのがベストだと思います。
1~2年経って生理が再開したというママもいますし、生理痛がひどくなったことで苦しんでいるママもいます。
何か不安や心配があったら、産婦人科を受診するようにしましょう。