ミルク育児はダメ?メリットや産後への影響
産後の育児は、母乳育児をされる方もいればミルク育児をされる方、どちらも混ぜた混合の方など、方法は様々です。
そこでたまに目にする質問が、ミルク育児(完全ミルク育児も含め)は赤ちゃんにとってどうなの?あんまり良くないの?といった内容です。
結論から申し上げますと、ミルク育児を行うことで赤ちゃんに何らかのリスクが高まってしまう、もしくは赤ちゃんが健康に育たない。そういったような事はありませんのでご安心ください!
むしろ、ママの体調や身体のダメージ、コンディション次第で本来の母乳の質が維持できない場合もあり、そういった方はミルク育児に切り替える方もおおいんですよ。
その時の体調に左右されないという安定性では、ミルク育児には母乳育児にはないメリットもあるんです。
そこでこのページでは、母乳育児とミルク育児の違いを始め、ミルク、母乳、混合など育児の方法を移行する際のポイントや、ミルク育児のメリットやデメリット、最終的にどちらを選ぶべきなのか?ミルク育児の場合は産後ダイエットしにくいの?といった、ミルク育児に関する内容を幅広く特集していきたいと思います。
ミルク育児と母乳育児と混合の違いを簡単に言うと
それぞれの育児の方法の違いを簡単に言うと、そのままですが母乳メインで育てる方、ミルクメインで育てる方、母乳とミルクをうまく混ぜ合わせて育児をされる方等の違いです。
なお、日本国内では、圧倒的に母乳育児の方が良い。と言うイメージがありますが、実は大半のママさんが自分の思うように母乳を出せるわけではなく、さらには生活環境等の関係であえてミルク育児を選択される場合も多くあります。
また、母乳の出が良くても普段は完全母乳で育てるけれど、その場に応じてミルクを与える混合育児をされる方もいらっしゃいます。
ページの冒頭でもお伝えしましたが、母乳育児が推進されているとは言え、ミルクまたは混合が良くないというわけではないので、その時の状況に応じて適切な選択をしましょう。
完全ミルク育児は危険じゃないの?
実際に日本国内のみならず、世界全体で見ても完全ミルク育児で赤ちゃんを育てる方はたくさんいらっしゃいます。
その上、日本で作られている粉ミルクの品質は年々高まっており、最近のものは母乳の成分に限りなく近づいているとも言われているほどです。
また、母乳からは摂取しにくいビタミン類などを、ミルクの場合効率よく摂取することができるというメリットもあります。
このように見ても、完全ミルク育児は赤ちゃんにとって危険を伴うものでなく、実際に多くの赤ちゃんがミルクだけで育っているのも事実です。
なので、事情があって完全ミルク育児でなければいけない。と言う状況になっても、赤ちゃんの成長などへの悪影響を心配する必要はありませんよ。
ミルク育児に移行するためのポイント
完全ミルク育児に切り替えたい場合は、基本ベースをミルク育児にして時と場合に応じて母乳を足していくような方向性がお勧めです。そうしていくことでナチュラルに母乳の分泌量を減らすことができるため、乳腺炎などの母乳トラブルを回避することも期待できます。
また、できるだけ母乳育児で子供を育てたいと言うママさんは、基本ベースを母乳にして時と場合に応じてミルクを活用するような混合育児をしながら徐々に完全母乳育児を目指していきます。
移行する際の注意点
育児の途中から母乳に切り替えるまたはミルクに切り替える。と言う方は実際に多くいらっしゃいますが、その際に注意していただきたいのが、徐々に切り替えてあげると言うことです。
仮にいきなり切り替えてしまうと、赤ちゃんもその変化に追いつけず授乳を拒否してしまったりといった恐れもあります。
あくまで徐々に、ナチュラルに授乳方法を変えてあげるということを忘れないでくださいね。
完全ミルク育児を行うメリット
一般的には母乳育児が推進されていますが、事情があって完全ミルク育児を行う方もいらっしゃるかと思います。ですがそういった場合にはその時のメリットもきちんとありますので安心してくださいね。
ママのストレス緩和
母乳育児の場合、以前までは順調に出ていた母乳も突然母乳が出てこなくなってしまったり、母乳トラブルになったりと必ずしも最後までうまく生き続けると言うわけではありません。
中には母乳育児の壁にぶち当たりその状況が続いた末、産後うつを引き起こしてしまうままさんもいらっしゃるんです。
何も完全母乳育児でこだわる必要はないですし、完全ミルク育児であればそういったストレスを回避することもできます。
赤ちゃんに与えるべき量がわかりやすい
ミルク育児の場合は哺乳瓶の使って赤ちゃんに与えますね。そうすると赤ちゃんがどれだけ飲んでくれたかが一目でわかります。
一方母乳育児の場合は赤ちゃんがどれだけ飲んでくれたかが最初は特にわかりにくいため、初めての育児に挑戦されるママにとってはシンプルであることもメリットとなるでしょう。
誰でも授乳をすることが可能
ミルク育児をしていると自分以外のパパやその他家族も赤ちゃんに授乳をさせてあげることができます。その分自分の負担も減りますし、何かあった時は誰かを頼れると言う安心感もありますね。
場所を問わずに授乳できる
完全ミルク育児であれば、場所を問わずにどこでも赤ちゃんに授乳をしてあげることができます。
最近では都市部を中心に授乳スペースが発達していますが、外出中に授乳をしようと思った時に必ず目の前に授乳スペースがあるとも限りません。
その場合、場所を選ばずに授乳ができる完全ミルク育児は大きなメリットとなりますね。
母乳に少ない栄養を補給できる
先ほども少し触れましたが、実は母乳にはほとんどビタミンDが含まれていないと言われています。ですが粉ミルクにはビタミンDが多く含まれているものがあり、そういったものを選ぶことで赤ちゃんの骨の成長段階で発生する、くる病。と言う病気を防ぐこともできます。
完全ミルク育児を選ぶことで、赤ちゃんを病気から守ってあげることもできるわけです。
完全ミルク育児のデメリット
先ほどまで完全ミルク育児のメリットについて触れましたが、デメリットもいくつかございます。
子宮復古が遅れる
母乳育児をしていると体内でオキシトシンというホルモンが分泌され子宮の回復を促してくれるのですが、完全ミルク育児の場合それがありません。かといって子宮の回復ができないわけではありませんが、オキシトシンの力を借りずに子宮を回復させなければいけないことになります。
手荷物が増える
完全ミルク育児の場合当然ながら哺乳瓶や小分けしたミルク、お湯がたっぷり入った水筒を外出する際に持ち歩かなければいけません。これは少々体力の要ることになります。
粉ミルク代がかかる
当然ですが、完全ミルク育児の場合は継続的に粉ミルクを頻繁に買わなければいけませんので、その分出費が増えてしまいます。本来完全母乳育児をしていたらかからないはずのお金がかかってしまうと家計的にキツい部分があります。
夜中の授乳が大変
もしも完全母乳育児をされていれば、夜中の授乳は沿い乳で手軽に済ませることができますが、完全ミルク育児の場合は自分もしくはぱぱが起きてミルクを作ってあげなければいけません。
ベッドから降りて動くか動かない日の朝ですが、夜中に毎晩これを頻繁に繰り返すとなると体への疲労は大きく差が出てきます。
赤ちゃんに免疫がつくまでに時間がかかる
私が個人的に思う完全ミルク育児の大きなデメリットは、赤ちゃん側のデメリットでもある免疫力の関係です。完全ミルク育児の場合ママからの母乳に含まれる免疫力を受け取ることができないため、完全母乳育児の赤ちゃんに比べて免疫力がつきにくくなってしまうと言うデメリットがあります。
ただし、子供を産んでから2日から3日の間におっぱいから分泌される初乳には赤ちゃんの免疫力や健康にプラスになる成分がたくさん含まれているため、完全ミルク育児を選択される場合でも、初乳はぜひ赤ちゃんに飲ませてあげたいところです。
混合育児のメリットとデメリットについて
ミルク育児と母乳育児を混ぜて行う混合育児ですが、こちらにもメリットとデメリットはあります。
といっても、ここまで見てきたようなミルク育児と母乳育児のそれぞれのメリットとデメリットを両方とも兼ね備えていると言えばわかりやすいですね。
ただ、よく言えば双方のメリットをとることができるため、ママにとっても赤ちゃんにとっても健康面でプラスになることが多い選択とも言われています。
ただ私が思う混合育児のデメリットは、母乳を与える際の感覚などが不定期になりやすいため、母乳トラブルが発生しやすいと言うところです。
これに関してはきちんと管理すれば防げることではありますので、その際はきちんと注意していきたいところです。
結局最も良い選択はどれ?
これについては人それぞれ変わってくる部分があるため、一概には言えません。
一般的には母乳育児が良いとされていますが、ここでも見たようにミルク育児にはミルク育児のメリットがきちんとあります。
また、完全ミルク育児を選択されたからといって赤ちゃんに大きな危険が及んでしまったり、発達に大きな悪影響が出たりといった事は特にありません。
なので、強いて言うならば、個人や生活の状況などを考慮して自分と赤ちゃんがハッピーになれる選択をするのがベストではないかと思います。
ミルク育児は痩せない?
これは赤ちゃんには関係のない内容となっていきますが、子供を出産した後は産後ダイエットを検討されるままさんは圧倒的に多いですし、授乳方法によって痩せる、痩せないはままにとっては気になる要素の1つですよね。
確かに完全母乳育児をしている場合、その分消費カロリーなども増えますのでミルク育児に比べると圧倒的に痩せやすいといえます。
かといってミルク育児の場合産後ダイエットがしにくいのかと言えばそういうわけでもありません。
なぜミルク育児でも痩せることができるの?
これには食欲のコントロールが関係してきます。
例えばですが母乳育児をされている場合赤ちゃんにおっぱいをあげたあと、急に空腹感を感じる事があります。
ですがミルク育児をされている方の場合当然このような事は起こりません。
なので食事のコントロールが圧倒的にしやすいのは、完全ミルク育児の方なんです。
産後ダイエットでは特に体の状態が完全に回復していない場合は、いかに必要以上に食べずに可能な限りエネルギーの消費量を増やすか。これが重要になってきます。完全ミルク育児の方の場合必要以上に食べ過ぎないための食事のコントロールがしやすいため、逆に産後ダイエットをしやすいと言う見方もできるんですよ。
実際に食事のコントロールができるかできないかはその人によって変わってきますが、産後ダイエットにはこのような影響があると言う事は知っておきたいですね。
完全ミルク育児の場合ダイエット方法の幅が広がる
完全ミルク育児で赤ちゃんを育てる場合は、母乳の栄養を気にする必要がありません。
ですから、本来母乳育児をされる方は避けるべきとされているファスティングダイエットなどを気にせず行うことができます。
もちろん、最初から極端な方法を取り入れるのはあまりお勧めできませんが、完全ミルク育児を選択することでダイエットの幅が広がると言うのは産後ダイエットを成功させやすいと言えるでしょう。